Takao2023-07-20T18:51:26+09:00January 31st, 2022|Blogs|
英語の格言で本を表紙で判断してはいけないと言われますが、私は表紙を見て買ったことが何冊もあります。その本が必ずしも人生を変えるような体験を与えてくれるとは限らないですが、1000円前後の買い物なのであまり気にしません。 プロセスのデジタル化戦略を支える位置測位技術への投資は、1000円以上の価値があり適切なトラッキング技術を選択することは、表紙で判断するように表面的なデザインで選ぶより、もっと考える価値があるのです。しかし、トラッキング技術の比較は、表面的な性能の比較に終始し、精度という誤った要素で比較されることが多いのが現状です。 まず最初に、すべてのトラッキングシステムには誤差があります。つまり「あなたはここにいます」と言うとき、それは「あなたはだいたいここにいますが、この誤差の範囲内であればどこにいてもおかしくない」という意味です。私たちは皆、Googleマップの信頼性の高い青い円がその瞬間のGPSの状態によって大きくなったり小さくなったりするのを見た経験があるかと思います。システムの裏側では、あなたの携帯電話は、あちこちにジャンプしている多くの位置情報の更新を受けており、Googleのその点は、あなたがおそらくどこにいるかについての推測でしかありません。 それではなぜ誤差が生じるのでしょうか?環境中の物体がトラッキング信号を歪ませたりブロックしたりすること、信号の物理学的特性、信号の検出・解釈方法、トラッキングデバイスの設計、デバイス自身が発生するノイズの量など、様々な理由があります。しかし、基本的には、すべてのトラッキングシステムは位置の測定にある程度の誤差を生じるということです。 実際にどの程度の誤差があるのでしょうか? 位置測位技術とダーツ Googleマップの青い丸の話に戻って、そこで何が起こっているのかを考えてみましょう。そのためには、ダーツというゲームを考えるのが有効で分かりやすいと思います。ダーツ選手の成績は、ダーツが狙ったところに当たったかどうか、つまり「正確さ」で定義することができます。例えば、ダーツを100回投げて、何本的中させたかで選手のパフォーマンスを評価します。 プロのプレイヤーに100本のダーツを投げたら、ほぼ毎回中心のブルズアイに当てられると思います。でも、100本のうち1本くらいは、ボードの向こうの壁に当たってしまうかもしれませんね。1000回投げれば、そのうちの1回は狙ったところに落ちるはずです。 では、一般人の私とプロに「二人ともブルズアイに当てられるか?」と聞けば、私のダーツの正確さには自信はなくても「当てられる」と答えるかもしれない。そこで、もう少し科学的に、自信というものを、正確さと並ぶパフォーマンスの要素として定義してみましょう。ダーツ選手のパフォーマンスは、ブルズアイを射ているかどうかではなく、各ダーツが中心からどれだけ離れているかに基づいて定義することにしましょう。そうすれば、パフォーマンスを決定するためのいくつかの指標を適用することができます。ここに私の100投があります。 見ての通り、あまり良い成績ではありませんでした。例えば、内側のリングの64は、ブルアイとブルズアイに刺さったダーツも含んでいます。中心から外側に行くに従って、その半径の中に合計何本のダーツが溜まっているかを数えています。実際にリングの半径を測ってみると、表の結果をこのようなグラフにプロットすることができます。